学生時代に学んだことって、もうすっかり忘れてしまっていたりするんですけど、ピンポイントで覚えている言葉がありまして。
たしか教育実習中のことで、これから教員を目指す学生向けに、その学校の先生がお話ししてくれた内容だったように記憶しているのですが。
「毎日ベストを尽くすっていうのは、素晴らしいことだと思うけど、それは実際とても大変なことで、毎日続けるのは苦しいと思います。でも、ベターなら続けられそうな気がしませんか。いつも、より良いと思う方を選択していくということです。」
というようなお話しでした。
このお話、なぜかなんとなくいつも自分の心の中にあって、これまで仕事をしてきた中でも、子育てしながらも、なんとなく意識してきた気がします。
「ベストじゃなくていい。ベターで。」
私は今でこそこんな感じですけど、基本的にはがんばり体質というのか、がんばるのが普通、常にベストを尽くさねば、と思っていた方だったので、ときどき息切れすることがありました。
なので、ちょっと力を抜いていいんだよ、って言ってもらった気がして、嬉しかったのかもしれません。
ものすごく衝撃があったとか、その時のことを鮮明に記憶しているとかでもないのですけど、なんとなくずっと心に残ってきて、いつのまにか自分の軸みたいなものになっていて。
いまだにちょっと不思議な感じがします。
あの時にこの話をしてくれた先生が誰だったかとか、そういうことは一切覚えていないのですが。
私の中にストンと入って心の中に残る言葉をくれたその先生に、今更ながら感謝しています。